先日、通勤のためバス停に行くと雨のせいかいつもの2倍、いや3倍ほどの客が
バスを待っていた。
案の定、いつもの私の特等席である一番前の一人掛け席は見知らぬサラリーマンが座ってました。
渋々嫌いな二人掛けの席に腰掛ける。なぜ嫌いなのかというと…
座席を独り占めしたいからである。
しかし、まあ座れただけましかと思っているとバスは出発。
次の停留所で車内には立ち乗りの客が出始めた。
もちろん私の座った横には、私のカバンが座っている。
座りたそうな表情の乗客がいるので、わざと寝たフリ。
こうすると睨まれなくて済むし、大半の客は私を遠ざける。
「よしよし…」
そう思いながら寝たフリをしていると、次の停留所で普段は
絶対見かけない美人が乗車してきた。これは雨の恵みなのか…
オッサンや婆ちゃんのニオイしかしない車内に、一瞬そよ風
が吹いた気がした。
さあ、彼女は席を探し始めた。
私は迷った。
「こちらへどうぞ」と言わんばかりにカバンをどかせば
彼女が隣に座ってくれる可能性はかなり高い。
しかし、私のすぐそばにはビックマックのようなおばちゃん
が図々しく場所をとって乗っている。
もしタイミングをしくじれば間違いなくコイツが隣に座ってくる…
そして二人掛けの席は瞬く間にコイツに侵略されてしまう…
ただでさえ満員で窮屈な車内なのに、ますます息ができなくなる。
「どうする、どうする、俺。」
自問自答をしていると彼女が動いた!
「え?」
彼女は座った。
誰もすわらなかったあの席に…
そう、私の横以外にももう一つ、バーコード頭のオッサンの横が空いていたのだ。
「なぜ、そこに?」
この敗北感はなんだ?
おそらく教頭先生のニオイがプンプンしそうなその席をなぜ選んだ?
これが「普段の行いが悪い」ということなのか…
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